京都天橋立のおすすめレストラン「310 amanohashidate」の魅力を紹介

310Amanohashidate
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夜になると開いている飲食店が少なく、閑散としがちな天橋立駅周辺。

京都駅から2時間ほどかけて訪れたのに、夜に食事が楽しめる場所が少ない…

「これでは、はるばる訪れてくれた方に申し訳ないし、美味しいこの地の食材を食べられる場が少ないのはもったいない!」と先陣を切ったのが、310 amanohashidateです。

今では、国内外から予約の絶えない、天橋立エリア有数の人気店として注目されています。

今回は、310 amanohashidateを訪れ、倉田崇・佑紀ご夫婦お店・料理の魅力、そして丹後食材の魅力について伺ってきました。

310 amanohashidateが気になっている方はもちろん、洗練された空間でその地の食材が食べられるお店を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

「楽しいひとときを過ごせそう」と思わせる洗練された店内

310Amanohashidate

ギャラリーのような外観のお店に入ると、打ちっ放しの壁に統一感のあるテーブルと椅子、そしてこだわりのお皿がズラッと並ぶカウンターで、なんだか良い時間を過ごせそうな予感。

カウンターの奥からは、雰囲気の良いご夫婦が出迎えてくれます。

310Amanohashidate

ドリンクメニューには、このエリアの魅力を語るうえでは欠かせない向井酒造の伊根満開や与謝野酒造の与謝娘など、丹後の名酒が並びます。

「金柑はちみつ煎茶」などこだわりのお茶を含むソフトドリンクも種類豊富です。

食事メニューでは、「油淋鶏 飯尾醸造の富士酢を使った特製ダレ」が気になる…!

飯尾醸造の富士酢といえば、お米をたっぷり使った旨みの強いお酢として人気。​​

まだ口にしたことが無かったので「これはぜひとも食べてみたい!」と一品は決まり。

ほかにも「酒粕クリームチーズレーズンと自家製パン」「九条ねぎたっぷり 牛すじ肉豆腐」「あおりいかと豚肉のシュウマイ」など、気になるメニューがたくさんあって決められません。

そこで夫の崇さんにおすすめを伺ってみると、「お造り盛合せ」「牡蠣の土鍋ごはん」「310特製・半熟玉子のポテトサラダ」など、さらに選択肢が増えて迷子に。

結局、「やはりご当地のものを食べたい!」と丹後ならではの調味料や食材のメニューを中心に注文しました。

お通しのホタルイカと菜の花の和え物

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海・山の幸が豊富な丹後エリア。

お通しのホタルイカと菜の花の和え物は、バランスが考え抜かれた味わいが美味。ホタルイカはプリプリで菜の花も苦味が少なく、パクパク食べ進めてしまう一品です。

このホタルイカや野菜を含むほとんどの生産者はご夫婦と顔見知りで、鮮度の良いものを提供してくれるんだとか。

酒粕クリームチーズレーズンと自家製パン

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レーズンが入った酒粕クリームチーズは、ほのかに酒粕がフワッと香り、上品だけど濃厚な味わい。自家製パンは中がフワフワ、外側がややカリッとしていて香ばしさが広がります。

崇さんのお母さんとお姉さんは、JouJou coffee and breadというパンやお菓子を販売するお店を運営されているそう。これは、そこの自家製パンでしょうか。

お野菜のせいろ蒸し へしこのバーニャカウダソース

へしことは、サバなどの青魚をぬか漬けにした宮津の郷土料理で、昔は傷むのが早い青魚を長持ちさせるために塩とぬかで保存していました。

へしこのしっかりとした塩味と青魚の旨みがやみつきになる美味しさで、地元の方々は幼少期からご飯のお供として食べていたんだとか。

へしこのバーニャカウダは、アンチョビソースのような感覚で食べられる名脇役。

サツマイモや人参、トマトなどそのままでもじっくり味わえる野菜に付けて食べると、フワッとサバの香りが鼻を抜けて、野菜の美味しさを引き立ててくれます。

ミニトマトは蒸されることで甘さが増し、噛むことで旨みが爆発!今まで食べたミニトマトの中で一番美味しかったです。

油淋鶏 飯尾醸造の富士酢を使った特製ダレ

310Amanohashidate

そんなこんなで、ついにメインの油淋鶏が到着。

これにも野菜がたっぷり添えられていてうれしいですね。

濃い味付けでごまかさず、しっかりしているのにどこか奥深く丁寧に素材を引き立てようと調理されているのが伝わります。ご飯との相性はもちろん、お酒ともマッチする絶妙な味わいです。

ふと横の席を見ると、予約席に料理がたくさん並んでいます。

みずみずしい野菜がたくさん盛りつけられ、華やかな色合いが美しいですね。

料理を担当されている妻・佑紀さんは、1人で私たちや他のお客さんが注文した料理を作りながら、予約の方々の料理も同時に作っていたのかと驚愕しました。

牡蠣の土鍋ごはん

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新鮮な野菜やお肉に舌鼓を打っていると、お待ちかね「牡蠣の土鍋ごはん」がやってきました。ご飯とバランスの良い小ぶりな牡蠣は、それぞれに磯の香りと旨みをギュッと閉じ込めていて美味しい!

優しく味付けされたご飯にも牡蠣の旨みが染み込んでいて、満腹でもつい食べ進めてしまうような味わいです。全く臭みが無いので、牡蠣が苦手な方も美味しく食べられる気がします。

丹後のお米を使ったkometoteのライスミルクジェラート

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けっこうお腹いっぱいになってきましたが、何か甘いものも食べたい…

メニューにある「ライスミルクジェラート盛合せ」が気になるけど、食べきれるか心配です。

そこで、崇さんに「少量でいくつかアイスを組み合わせて頂けませんか?」とちょっと面倒な要望を出してみると、嫌な顔一つせず快諾していただきました。

このジェラートには、丹後のお米を使ったkometoteライスミルクジェラートを使っているんだそう。定番の「シロ」は、お米の風味と米麹のやさしい風味・味わいが特徴です。

そして、ほうじ茶のジェラートには、京丹後の茶畑で作られているほうじ茶が使われ、苦味や渋みが少なく芳醇な味わいが魅力。ほかにも甘味と酸味のバランスが良い人気フレーバーのイチゴなど、パウンドケーキと程よく溶け合う甘さでした。

ちょうど良いスイーツ欲を満たしてくれる絶品デザートに、お腹も心も大満足です。

倉田崇・佑紀ご夫婦の魅力

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私達が訪れたときには、他に地元の企業の集まりと外国から来た観光客、そしてYouTubeでよく見る有名な方など、さまざまなお客様がいらしていました。

まさに、ローカルとビジターが混在する空間となってきた310 amanohashidate。

ご夫婦によると「今では、半々の割合で地元の方と観光客の方が訪れていて、ビジターの方がもたらす新風に刺激を受けている」とのこと。

お客様が天橋立までやっとの思いでたどり着き、お腹をすかせて入店してから美味しい料理に満足してくれた様子を見ると、「お店をやって良かった」と実感するそうです。

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お店の洗練されたインテリアを考えたのは、出身も育ちも宮津の夫・崇さん

私達が和食や居酒屋を思い浮かべるとき、畳や掘りごたつ、暖簾や提灯などをイメージしますが、崇さんはそれらを一切排除し、予想外のインテリアやお皿でお店をデザインしたいと考えたんだとか。

もちろん、暖簾や提灯が揺れる昔ながらのお店も素敵ですが、310 amanohashidateは考えられた和と洋のバランスがなんともオシャレで洗練されています。

かといって、肩ひじ張らずに気軽に入れるフランクさを持ち合わせているのも魅力ですね。

310Amanohashidate

料理担当の妻・佑紀さんは、豊かな自然に育まれる米と野菜、そして鮮魚に恵まれた新潟県出身。

幼少期から料理上手な祖母に料理を教わり、暮らしを豊かにしてくれる料理の魅力に引き込まれていきました。(思い出のメニューは、「のっぺ(新潟の郷土料理)」やいくら丼!)

京都の和食店やカフェなどさまざまなお店で腕を磨き、宮津の豊かな食材に出会って「ここで料理の可能性を表現してみたい」と思うようになったそうです。

忙しく過ごしていると食事はついおろそかになりがちですが、「料理が暮らしを豊かにしてくれる」という考え方は、食材への感謝の意も込められている気がします。

豊かな恵みを与えてくれる自然の貴重さも再確認できる、素敵な考え方ですよね。

ちなみに、店名の「310」は佑紀さんの旧姓「佐藤」から来ており、自身のルーツを店名に据えることで料理がもつ可能性に挑戦したいという想いが込められているんだとか。

丹後食材の魅力

310Amanohashidate

ご夫婦にとって丹後食材の魅力は、なんといっても食材が新鮮で美味しい!ということ。

丹後には、有機野菜や獲れたての魚介、そして尖った「個」の魅力をもつ酒蔵酢蔵がたくさんあります。

例えば、丹後ではアオリイカ牡蠣のほか、ブリ、ぐじ(アマダイ)、そしてトリガイなどさまざまな魚介が1年を通して水揚げされます。

そして、山々を流れる美味しい水は多くの酒蔵も支えています。

さらに、美味しい水と寒暖差が作り出すお米も美味しく、特別栽培米の「つやっ娘」は県外から買い求めに訪れるファンがいるほど。

310 amanohashidateは、そんな丹後の食材をお酒とともにフランクに楽しめる場として愛されています。

310 amanohashidateを訪れて

310Amanohashidate

今回、310 amanohashidateで食事を頂き、丹後食材の美味しさに驚かされたとともに、佑紀さんの料理にかける想いと、崇さんの丹後への愛を強く感じることができました。

実際に料理を頂いても、一品一品が丁寧に作られていることが伝わるので、食べる側も素材の美味しさをかみしめながらゆっくり味わいたくなるものばかりでした。

都心に行けばおしゃれなお店はたくさんあるものの、ここまで新鮮な野菜魚介を味わえるお店は少ないのではないでしょうか。

また、ご夫婦のフランクで親しみやすい人柄も、また訪れたくなる&親しい人に紹介したくなるお店の理由なのかなと実感しました。

最近では、地元の方の懇親会や企業の忘・新年会、また訪日客の貸切など、大人数での利用も増えているそうです。

英語表記のメニューも用意されているので、外国の方でも利用しやすいですよ。

また、事前の要望があれば、アレルギー対応はもちろん、ベジタリアンメニューなどにも対応します。

天橋立駅から徒歩3分という好立地で人気店のため、訪れる際は事前の予約をおすすめします。

予約は、InstagramのDM電話にて。

JouJou coffee and bread

310 amanohashidateの近くには、崇さんのお母さんとお姉さんのお店「JouJou coffee and bread」があります。

自家製パンスペシャルティコーヒーが魅力で、ちょっとした手土産や自分へのご褒美にもおすすめのお菓子やパンが売られています。

特に、フィナンシェやロッシェ(岩山の形をしたザクザクとしたクッキー)は、絶品。

ほかにも、サンドイッチやカレーなどの食事メニューも人気です。

基本情報

310 amanohashidate

310Amanohashidate
310 amanohashidate
住所:京都府宮津市弁天640-7
TEL:0772-45-1870
営業時間:18:00~22:00
定休日:日(不定休)
HP:https://www.facebook.com/310-Amanohashidate-2031278773860207/
Instagram:https://www.instagram.com/310amanohashidate/

JouJou coffee and bread

JouJou coffee and bread
JouJou coffee and bread
住所:京都府宮津市文珠640-6
TEL:0772-25-2518
営業時間:12:00〜17:00
定休日:木(不定休)
HP:https://www.facebook.com/joujoucoffeeandbread#
Instagram:https://www.instagram.com/joujou_coffee_and_bread/

MATSUMURA
JAPANOPIA編集部ライター
ライター歴6年。兵庫生まれで学生時代はアメリカやインド、タイ、台湾などを訪れ、日本と文化の違いを楽しむ。
京都の茶筒「開化堂」や切り絵作家 早川鉄兵氏が作品を通して伝統技術を今に伝える活動に感銘を受けてからは、日本の伝統技術に興味。
今では、主に京都や滋賀、兵庫エリアの穴場スポットや地元の人に愛される名店などをもっと知ってほしい!そんな想いで取材や調査を行い、リアルで詳しい情報を提供しています。
歴史や伝統文化、日本ならではのしきたりも、背景を知ればもっと面白い!
「そこに行ってみたい!」「体験してみたい!」と思ってもらえるように日々記事を執筆中です。
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