滋賀県が誇る琵琶湖八景とは―八つの絶景の魅力をわかりやすく解説! 

琵琶湖八景の魅力
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日本最大の湖である滋賀県琵琶湖。

琵琶湖周辺はレイクアクティビティやサイクリング、スキーも楽しめるため、季節を問わず訪れたいエリアとして注目を集めています。

そして、周辺にはメタセコイア並木白髭神社びわ湖バレイなどの絶景スポットが多いことも魅力ですが、なかでも見ておきたいのが「琵琶湖八景」です。

この記事では、琵琶湖八景の魅力を一つずつ紹介していきます!

歴史的な背景や周辺の観光スポットのほか、近隣のおすすめ宿も紹介するので、日本の歴史や伝統、自然の景観が好きな方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

琵琶湖八景とは

琵琶湖八景

琵琶湖八景とは、県民の公募で選ばれた琵琶湖周辺の8つの美しい景色のこと。1950年に琵琶湖とその周辺が日本初の国定公園に指定されたことをきっかけに選定されました。

もともと「八景」とは、中国で始まった風景評価で、地名とそこで見られる事象を組み合わせて表現されていました。

日本では1500年に当時の浮世絵師・歌川広重が風景画「近江八景」を描いて以来、数々の「八景」が登場しました。

琵琶湖八景にはそれぞれに歴史的背景があり、当時の方々が大切に守ってきた伝統文化や自然への崇拝の気持ちを感じられるスポットばかり。

ぜひ、一つずつまわってその地が持つ伝統を感じてみてください。

琵琶湖八景①暁霧 海津大崎の岩礁

暁霧 海津大崎の岩礁
引用:https://takashima-kanko.jp/spot/2018/06/post_169.html

暁霧 海津大崎の岩礁は、琵琶湖北部・滋賀県高島市の海津大崎にあります。

断崖が琵琶湖に迫る様子が荒々しく、朝に湖面から霧が立ち上ったときには、周囲が幻想的な雰囲気になります。

琵琶湖の青さと遠くに見える竹生島の光景と合わせて見てみると、より荘厳さが増しますよ。

海津大崎は、春には約4kmに渡って琵琶湖沿いに咲き誇る約800本の桜が美しく、ドライブやサイクリングコースとしても人気。海津東口からは遊歩道が整備されているので、散策も楽しめます。

かつては湖上交通の要所として栄えた宿場町・港町でもあり、波や風から家を守るための石積みが残る様子は城壁のようにも見えます。

ぜひ、宿場町として栄えた当時の情景を想像してみてください。

宿場町って何?
宿場町

江戸時代に活用された宿泊施設運搬業者、休憩所を兼ねた場所のこと。

大名や武士が江戸へ向かう道中で、宿泊や荷物の配送に利用していました。ほかにも、宿場町は一般旅行者の休憩所としても機能していたので、人々の行き来が活発だった中継地点とも言えます。

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琵琶湖八景②涼風 雄松崎の白汀

琵琶湖南部の大津市南小松にあるのが、涼風 雄松崎の白汀

琵琶湖に張り出した半月の形をした砂州(水の流れで運ばれた砂が積もって作られた地形)には松林が立ち並び、白い砂浜に波が打ち寄せる様が「白砂青松」※として親しまれています。

「汀」という言葉は渚や水際、つまり波が打ち寄せるところという意味です。「白汀」という言葉からも、波が砂浜に打ち寄せて白く見える様が想像できますよね。

そして、約1500〜1600本もある松の木々は樹齢100年を越えるものばかり。100年前の人々も同じ光景に癒されていたと考えると、長く愛されてきたことがわかります。

雄松崎という名は、今は「近江舞子」と呼ばれていてJR湖西線の駅名にもなっていますが、住所は大津市南小松です。「小松」は、同じ読み方をする「雄松」から来ているという説もあるんですよ。

このあたりは、青く澄んだ湖水が美しく、夏は湖水浴レイクアクティビティを楽しむ人々に人気のエリア。

すぐ近くにある近江舞子内湖も、比良の山々が水鏡になって映る様子が美しいので合わせて訪れておきたいスポットです。

白砂青松:白い砂と青々とした松によってできる日本の美しい海岸の風景のこと。京都北部にある天橋立もそのひとつ。

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琵琶湖八景③煙雨 比叡の樹林

琵琶湖八景「煙雨 比叡の樹林」
引用:https://imashiga.jp/blog/

「煙雨」とは霧雨が煙のように降る様子のこと。天を突き出すように真っ直ぐ立ち並ぶ樹林に霧雨が降る様子は、湿気と静寂が合わさって幽玄な雰囲気を生み出しています。

特に煙雨が出やすいと言われるのは。その光景は、まるで水墨画に描かれた絵のような美しさですよ。

そしてその光景が見られるのが、最澄が開宗した天台宗の総本山・延暦寺がある比叡山です。

日本の仏教には、浄土宗や浄土真宗、臨済宗などさまざまな宗派がありますが、それぞれを開いた法然や親鸞、栄西禅師は比叡山で学んできました。

そのことから、比叡山は日本仏教の母山と称されています。

延暦寺は、その名のお寺があるのではなく、比叡山の約1700haもの広大な敷地に点在する100以上もの建物の総称です。それぞれの展望台から眺める景色も美しいので、じっくりまわってみてください。

延暦寺から少し行くと、滋賀県の名湯「おごと温泉」もあります。美肌の湯として名高いので、ぜひ入っておきましょう。

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琵琶湖八景④夕陽 瀬田石山の清流 

夕陽 瀬田石山の清流
引用:https://imashiga.jp/blog/

瀬田川にかかる瀬田唐橋「日本三古橋」のひとつで、日本書紀にも登場するほど歴史は長く、京都へ通ずる軍事・交通の要所でもあります。

ことわざの「急がば回れ」の語源となった橋とも言われており、1979年に架け替えられたものの穏やかに反った橋の形や欄干の装飾は当時の面影を残しています。

特に川面に夕日と唐橋が映る様子は美しく、そこから日本人は夕日「夕陽」「斜陽」などとも表現するようになったのではないかと思えるほど。

夕日・夕陽・斜陽…それぞれどう違う?
いろいろな夕日

日本語には、「夕日」ひとつとってもさまざまな表現があり、夕日夕陽、斜陽は次のように使い分けられるという説があります。

・夕日:沈む太陽そのもの
・夕陽:沈む太陽の光やその光に染まった空
・斜陽:夕日を文学的に表現したもので、「斜陽産業」のように次第に低迷していく産業を意味することもある


琵琶湖八景の「夕陽 瀬田石山の清流」は、まさに瀬田川に沈む太陽の光が映った様子を指す「夕陽」が適していると納得できますね。

そして、唐橋の近くには、安産縁結びのご利益を頂ける観音様を信仰する石山寺があります。真言宗の総本山として歴史のあるお寺なので、ぜひ参拝してみてください。

瀬田川・琵琶湖リバークルーズで瀬田川と唐橋の美しさを堪能しよう
瀬田川・琵琶湖リバークルーズ
引用:https://lakewest.jp/river-cruise/

レトロなデザインがどこか懐かしい「外輪汽船 一番丸」で巡るクルーズ船が運航しています。瀬田川上から眺める唐橋の美しさもまた一見の価値あり!
石山寺港発着なので、ぜひ石山寺観光の前後に利用してみてください。

瀬田川・琵琶湖リバークルーズ

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琵琶湖八景⑤新雪 賤ケ岳の大観 

新雪 賤ケ岳の大観 
新雪 賤ケ岳の大観 
賤ヶ岳から望む伊吹山の雪景色

滋賀県北部にある標高421mの山・賤ケ岳は、北に余呉湖よごこ、東に伊吹山、南に琵琶湖と竹生島を望める絶景スポットです。特に、冬に雪が降り積もった伊吹山を望む景色は圧巻!

賤ケ岳は、織田信長の死後、1583年に豊臣秀吉と柴田勝家が激しい権力争いをした「賤ケ岳の合戦」で知られています。そのため、賤ケ岳の頂上には戦跡碑や戦死者の墓が残されています。

そんな戦いの歴史を示すように、賤ケ岳は山肌が険しく深く曲がった入り江がいくつもあり、厳かな雰囲気に包まれています。

賤ケ岳の山頂には、春から秋にかけて登山道リフトが利用でき、史跡を巡るハイキングコースも整備されています。また、冬にはスノーシューを履いて雪上トレッキングができることも。

ぜひ、歴史的な背景に思いをはせながら頂上を目指してみてください。

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琵琶湖八景⑥深緑 竹生島の沈影 

国内に千数百以上ある弁天様(仏教の守護神)のうち、江島神社(神奈川県)と厳島神社(広島県)に並んで日本三大弁財天の一つである宝厳寺ほうごんじがある竹生島

もともと宝厳寺と都久夫須麻つくぶすま神社は一つの神社「竹生島神社」でしたが、明治時代に宝厳寺が分離しました。今では、竹生島神社は都久夫須麻神社とも呼ばれ、「日本最古の弁財天」として崇拝されています。

針葉樹に覆われる大地に歴史的な寺社が点在する竹生島は、琵琶湖の青さに映える姿が美しいことから、琵琶湖八景の一つに選ばれました。

今津港長浜港からクルーズ船で向かうことができるので、ぜひ宝厳寺と都久夫須麻神社に訪れておきましょう。

竹生島クルーズ

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琵琶湖八景⑦月明 彦根の古城 

月明 彦根の古城

滋賀県東部にある彦根城

江戸時代の初代将軍・徳川家康の命を受け、約20年もの長い月日をかけて建立され、国内で5つしかない国宝天守の1つに選ばれています。

400年以上前に築かれた彦根城は、軍事的な機能が優れているだけでなく権力の象徴的存在として長年愛されてきました。

そのため、今でも石段天守内は当時の造りが大切に残されています。

あえて当時の様子をそのまま残すことで、当時の人々が城主を守るためにいかに工夫していたかがわかるでしょう。

ぜひ、歴史的な背景に思いをはせながら、観覧を楽しんでくださいね。

また、夜の月明かりに浮かぶ彦根城の荘厳な様子は、歴史の重みを感じさせる美しさです。

彦根城は春や秋夜間特別公開があるので、ぜひライトアップされた「月明 彦根の古城」を楽しんでください。

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琵琶湖八景⑧春色 安土八幡の水郷 

滋賀県南東部にある近江八幡市

かつて織田信長が建てた安土城跡があり、精巧な意匠が施されていた町家や近江商人の屋敷が残る様子からは、城下町として栄えていた頃の面影を感じられます。

また、日本遺産構成文化財※として認められている近江八幡の水郷は、地元の方々が大切に守っている原風景のひとつ。

日本遺産「琵琶湖とその水辺景観 祈りと暮らしの水遺産」って何?
日本遺産とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を守り、後世に伝えるために認定したエリアや名所のことを言います。

そして、その地域に残る伝統や文化を伝えるために欠かせない文化財を構成文化財と言います。
「琵琶湖とその水辺景観 祈りと暮らしの水遺産」は、日本遺産の一つに認定され、その構成文化財の一つが、安土八幡の水郷ということになります。

近江八幡の水郷にはイネ科の植物・ヨシの群落が生え揃い、豊かな自然を感じられる風景が広がっています。

水郷を巡る昔ながらの手漕ぎ船も運航しているので、水辺をゆっくり進みながら鳥のさえずりや周囲のヨシを眺めてみてください。

特に、春は桜の下をゆっくり巡ることができるので、人混みを避けてお花見をしたい方にもおすすめです。

手漕ぎ船は6人乗り8人乗りなどがあるので、気の置けないメンバーで船を貸切るのも良いですね。

水郷巡り船は、JR近江八幡駅周辺で発着します。料金や所要時間がそれぞれ異なるので、ニーズに合わせて選んでみてください。

【水郷巡り 手漕ぎ船情報】

所要時間料金予約ページ
水郷のさと まるやま60分大人2,200円 
学生1,870円 
小学生1,100円
Web予約
八幡堀めぐり  新町浜30~40分大人1,300円 
小人750円
Web予約
八幡堀めぐり  ㈱和でん35分大人1,500円 
小人1,000円
Web予約

近くの観光スポット

近くのおすすめ宿

まとめ

今回は、琵琶湖八景について解説してきました。

それぞれの景色に込められた歴史や伝統を感じられて、昔ながらの情緒や文化も知ることができたのではないでしょうか。

琵琶湖観光に役立てて頂ければ、幸いです。

以下の記事では、琵琶湖八景にアクセスしやすいおすすめの宿を紹介しています。

それぞれ温泉や食事が楽しめて口コミ評価も高い宿ばかりなので、こちらも参考にしてみて下さいね。

MATSUMURA
JAPANOPIA編集部ライター
ライター歴6年。兵庫生まれで学生時代はアメリカやインド、タイ、台湾などを訪れ、日本と文化の違いを楽しむ。
京都の茶筒「開化堂」や切り絵作家 早川鉄兵氏が作品を通して伝統技術を今に伝える活動に感銘を受けてからは、日本の伝統技術に興味。
今では、主に京都や滋賀、兵庫エリアの穴場スポットや地元の人に愛される名店などをもっと知ってほしい!そんな想いで取材や調査を行い、リアルで詳しい情報を提供しています。
歴史や伝統文化、日本ならではのしきたりも、背景を知ればもっと面白い!
「そこに行ってみたい!」「体験してみたい!」と思ってもらえるように日々記事を執筆中です。
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